還暦祝い

今月、母が還暦を迎える。
父は数年前に還暦を迎えたけれど、入院中でお祝いできなかった。

「今年、母さんが60やけん、お祝いばせんばね」と弟が言ったとこころ、
父が、「おいんとは?」と笑いながら言ったらしい。

辛いところは家族にすらあまり見せず、人以上にがんばる父にはめずらしい。
退院してから、家族に何かをしてもらうということが、余計うれしいのかもしれない。
兄弟3人もと大学まで行かせてくれて、最後の弟が卒業して間もなく倒れた父。
家族からおおいに感謝される資格を持っている、それを支えた母も。

お祝いには、ペアで腕時計をあげようということになった。
もとのアイデアは、友達からいただいた。
還暦を過ぎてもともに時間を刻んでくださいという意味合いがあるそうだ。
それって、とてもいいことだし、ゆっくり今の生活を楽しんでもらいたいと、
兄弟全員が思っていることなので、ぴったりだった。

今日下見に行き。1つめぼしいやつを取り置いてもらっている。
週末まで、あと何件が見に行き。その中から選ぶつもりだ。

喜んで毎日つけて、それについて話をしている両親の姿が浮かぶ。
あの、日当たりのいい台所の椅子に座って。